第6回・Aパート・介護の基本・目安 11分

介護はどう変わった?3つの転換点|介護福祉の歴史と基本理念【介護の基本①】

日本の介護福祉がどのように変化し、何を大切にしてきたかを学びます。

講義動画

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今回できるようになること

学習目標

  • 1963年、1987年、2000年の三つの転換点と、措置から契約への変化を説明できる
  • 介護福祉士の法定定義を、登録・名称・専門性・対象者・介護・指導・業の条件に分け、喀痰吸引等の日常生活上の必要性・医師の指示・省令限定と代表例、および主な義務・努力義務の意味を説明できる
  • 尊厳、自立支援、本人主体の判断軸を、新しい介護場面へ適用できる

覚える3点

要点を確認する

  1. 1963年、制度として支える。1987年、専門職として支える。2000年、本人の選択を支える。
  2. 登録して名乗る名称独占。定義と義務は条件を正確に。
  3. 実践は本人の希望、できること、安全に必要な支援の三軸です。

試験の言葉

正式な言葉と、やさしい意味

措置制度そちせいど
行政が対象者とサービスを決める仕組み。
名称独占めいしょうどくせん
登録して初めて介護福祉士と名乗れること。介護の仕事を資格者だけに限る業務独占ではありません。
誠実義務せいじつぎむ
本人の立場に立ち、尊厳を守り、自立した日常生活を支える義務。
秘密保持義務ひみつほじぎむ
正当な理由なく、業務に関して知り得た人の秘密を漏らさず、介護福祉士でなくなった後も守る義務。
連携義務れんけいぎむ
本人の心身などに応じ、福祉サービス等が総合的・適切に届くよう関係者と連携する義務。
努力義務どりょくぎむ
知識・技能の向上に努める法律上の決まり。
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介護の歴史は年号だけでは迷います。制度の変化をつかみます。一、1963年、制度として支える。二、1987年、専門職として支える。三、2000年、本人の選択を支える。この三つで整理します。1963年です。

1963年以前は生活に困る人への救貧施策が中心で、高齢者介護を家庭だけで支えるのは困難でした。1963年の老人福祉法は、常に介護が必要な高齢者が生活する特別養護老人ホームを創設し、一般の介護ニーズを「制度として支える」転換点になりました。

二つ目は1987年。福祉を進め、専門人材を養成・確保するため、社会福祉士及び介護福祉士法で介護福祉士が国家資格になりました。この法律は5月21日成立、26日公布、1988年4月施行。成立は法律の決定、公布は国民への公表、施行は効力の開始です。「専門職として支える」です。

介護福祉士は登録を受け名称を用い、専門的知識及び技術をもって、身体上または精神上の障害があるため日常生活を営むのに支障がある人に、心身の状況に応じた介護と本人・介護者への介護に関する指導を業とする人です。「業とする」は繰り返し続け、社会から見て仕事といえる形で行うことです。一般法令用語による講座上の補助整理です。介護には、日常生活に必要で医師の指示の下で行う、たんの吸引や、管を通して栄養を入れる経管栄養など、厚生労働省令で定める喀痰吸引等も含みます。

介護福祉士となる資格があっても未登録なら介護福祉士ではなく、その名称を使えません。登録して初めて名乗れる名称独占です。介護の仕事を資格者だけに限る業務独占ではありません。「登録して名乗る」と覚えます。

四つの義務・禁止と一つの努力義務です。誠実義務は本人の立場に立ち、尊厳を守り自立した日常生活を支える。信用失墜行為の禁止は職業の信用を傷つけない。秘密保持義務は正当な理由なく、業務に関して知り得た人の秘密を漏らさず、介護福祉士でなくなった後も守る。連携義務は本人の心身などに応じ、福祉サービス等が総合的・適切に届くよう関係者と連携する。努力義務は知識・技能の向上に努める法律上の決まりです。

三つ目は2000年の介護保険。国民生活基礎調査では、核家族世帯は夫婦のみ、夫婦と未婚の子、ひとり親と未婚の子の世帯です。こうした世帯の増加を核家族化といいます。高齢化、核家族化、介護者の高齢化で、家族だけでは支えきれません。行政が対象者とサービスを決める措置制度から、利用者が選び事業者と契約する仕組みへ転換。「措置から契約へ」、「本人の選択を支える」です。

現在では本人を保護されるだけの人でなく生活の主体として見て、尊厳を守り自立を支えます。講座独自の判断軸は「本人の希望」「できること」「安全に必要な支援」です。自立は何でも一人で行うことではありません。

外出するFさんは青い服を希望します。立つとふらつくため、本人と相談し、座って着替えることに同意を得ました。希望は青い服、できることは選択と袖通し、安全に必要な支援は座位です。難しいボタンだけ介助します。

歴史を確認します。1963年、1987年、2000年の三つのラベルと、2000年にサービス利用が何から何へ変わったかを答えます。まず3秒、頭の中で思い出してください。続く9秒で声に出して答えましょう。

答えは、制度として支える、専門職として支える、本人の選択を支える、措置から契約へです。次は法定定義の全体を、登録、名称、専門性、対象者、介護、指導、業とする、の順に8秒で思い出し、31秒で答えましょう。

答えです。登録を受け名称を用い、専門的知識及び技術をもって、身体上または精神上の障害があるため日常生活を営むのに支障がある人に、心身の状況に応じた介護と本人・介護者への介護に関する指導を業とする。介護には、日常生活に必要で医師の指示の下で行う、たんの吸引・経管栄養など、厚生労働省令で定める喀痰吸引等を含む。次は四つの義務・禁止と一つの努力義務の名前です。4秒考え、10秒で答えましょう。

答えは、誠実義務、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務、連携義務。知識・技能の向上は法律上の努力義務です。確認しました。次に誠実義務と連携義務の目的、努力義務の意味を3秒で思い出し、19秒で答えましょう。

答えです。誠実義務は本人の立場に立ち、尊厳を守り自立した日常生活を支える。連携義務は必要なサービスが適切に届くよう関係者と連携する。努力義務は知識・技能の向上に努める法律上の決まりです。独自問題。Eさんは太い柄のスプーンで固形物を運べます。熱い汁物は危険です。自分で食べたい本人と相談する提案はどれですか。

一、太い柄のスプーンを使い、近くで見守る。二、安全を優先し、熱い汁物だけ毎回介助する。三、同意を得て自分で食べ、熱い汁物だけ介助する。四、太い柄のスプーンを使い、家族の決めた量にする。五、本人と相談して汁物を冷まし、全て介助する。3秒考え、2秒で番号を答えましょう。

正解は三。希望は自分で食べること。能力は太い柄のスプーンで固形物を運べること。本人と相談し、同意を得ます。安全のため、熱い汁物だけ介助します。一は安全、二は相談・同意、四は希望、五は能力活用を欠きます。この三軸で判断します。

1963年、制度として支える。1987年、専門職として支える。2000年、本人の選択を支える。登録して名乗る名称独占。定義と義務は条件を正確に。実践は本人の希望、できること、安全に必要な支援の三軸です。

公式根拠