第4回・Aパート・人間の尊厳と自立・目安 7分

「自立」は一人で全部すること?|人間の尊厳と自立①

本人の意思、本人の選択、必要な支援の3つから、自立支援と利用者主体の判断方法を学びます。

講義動画

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今回できるようになること

学習目標

  • 自立を、他者の支援を受けないことだと誤解しない
  • 本人の意思・選択・決定と必要な支援を結びつけて説明できる
  • 事例問題で、本人が支援を求めた理由を確認する選択肢を選べる

覚える3点

要点を確認する

  1. 本人はどうしたいのかを最初に確認する
  2. 本人が何を選び、何を決めたのかを大切にする
  3. できることを生かしながら、必要なところだけ支援する

試験の言葉

正式な言葉と、やさしい意味

自立じりつ
一人で全部することではなく、本人が中心になって選び、必要な支援を使いながら生活すること。
利用者主体りようしゃしゅたい
介護者や家族の都合ではなく、本人の考えや生活を中心に支援を考えること。
意思決定支援いしけっていしえん
本人が情報を理解し、自分の意思を表し、選びやすくなるように支えること。
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こんにちは。ともにケアの介護福祉士国家試験対策講座です。第1回は、『人間の尊厳と自立』です。この科目で大切なのは、難しい言葉を暗記することではありません。事例の中で、本人を中心に考えられるかがポイントです。今回は、『本人の意思』『本人の選択』『必要な支援』の三つに整理します。まず、介護でいう『自立』とは何かから見ていきましょう。

介護でいう自立は、人の助けを借りないことではありません。本人が生活の目標を持ち、自分が中心になって、選び、決め、行動することです。一人では難しいことがあれば、必要な支援や道具、サービスを使います。支援を受けながら、その人らしい生活を続けることも、自立です。

次に、人間の尊厳です。利用者を、介護されるだけの人として見ません。一人の人として、その人の考え、経験、好きなこと、生活のしかたを大切にします。介護者にとって早い方法や、家族だけの希望で決めるのではなく、本人を中心に考えます。これが、利用者主体です。

事例問題では、三つの順番で考えましょう。一つ目、本人はどうしたいのか。二つ目、本人は何を選び、何を決めたのか。三つ目、その生活を実現するために、どのような支援が必要か。『本人の意思、本人の選択、必要な支援』。この三つが、正しい選択肢を見つける軸です。

杖を使えば食堂まで歩ける利用者が、今日は腰が痛いので支えてほしいと言いました。自立支援だから『自分で歩いてください』と答えるのは、適切でしょうか。すぐにそう決めてはいけません。まず、どこが痛いのか、いつからか、今日はどうしたいのかを聞きます。本人が支援を求めた理由を知ることが、最初です。

理由を聞いたら、できることと難しいことを一緒に確認します。たとえば、少し休んでから杖で歩く。途中まで歩き、残りは車いすを使う。今日は車いすで移動する。選べる方法を、分かりやすく伝えます。そして、本人が選んだ方法を支えます。全部を任せることも、全部をさせることも、自立支援ではありません。

本人が選ぶためには、情報が必要です。言葉だけで分かりにくいときは、写真や実物を見せる。短い文で、一つずつ説明する。急がせず、答えを待つ。本人が話しにくいからといって、すぐに家族や介護者が決めてはいけません。本人が意思を表しやすい方法を考えることも、意思決定支援です。

本人の意思を尊重することは、危険を説明せず、何でもそのまま行うことではありません。本人の希望を聞き、安全上の心配を説明し、できる方法を一緒に考えます。必要なら、看護職やほかの専門職とも相談します。介護者が一方的に止めるのではなく、本人が納得して選べるように支えることが大切です。

試験で注意する表現を確認します。『いつも一人で行ってもらう』『介護者が決める』『家族の希望を優先する』『危険なので、本人には選ばせない』。このような、一方的に決める選択肢には注意します。正しい選択肢には、本人の思いを聞く、理由を確認する、選べる方法を示す、できる力を生かす、という言葉がよく入ります。

確認問題です。Kさんは、右手に麻痺がありますが、毎朝、着る服を自分で選んでいます。今日は介護者が忙しいため、Kさんに聞かず、服を選んで着せました。最も適切な対応はどれでしょうか。一、介護者が早く着せる。二、家族に服を決めてもらう。三、本人に選べる服を見せ、選ぶ時間をとる。四、毎日同じ服にする。五、服を選ぶことをやめてもらう。

正解は、三です。右手に麻痺があっても、服を選ぶことはできます。本人が選ぶ時間をとり、難しい動作だけを支援します。介護者が忙しいことは、本人の選択をなくす理由にはなりません。この問題では、『本人が選ぶ』『必要なところだけ支援する』という二つが、自立と尊厳を守る判断です。

最後に、三つの言葉をもう一度確認します。本人の意思。本人の選択。必要な支援。自立は、一人で全部することではありません。本人が中心になり、必要な支援を使って、その人らしい生活を続けることです。事例問題では、介護者の都合ではなく、本人はどうしたいのか、というところから考えましょう。

公式根拠

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